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ki-ro-ku

本と写真とモノクロ

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活字が苦手な私が購入して大事にしている本の話。

写真家さんのエッセイ2冊。

 

写真家 ハービー山口さん

ハービー山口さんを知るきっかけになったのは、

「HIKARICALSCAPE雲の上はいつも青空」2013年

この写真展に行ったことがきっかけだった。

当時、休みなく働く毎日で完全に気持ちのメーターが壊れていた時で、このままこの生活がずっと続いていく人生なのかと完全に迷子状態の中で休日に気分転換に出かけたのが、この写真展。

壁一面のモノクローム写真に写る人達にロンドンの街。

モノクロームなのに何年も前の写真なのに、色や温度を感じられる写真ばかりで衝撃を受けたのを覚えている。

それと同時にその当時全く気力を失っていた私に、自分の意志とか自分のやりたい事を諦めていたんじゃないかと教えてくれた写真展だった。

写真展を見た後、気持ちが軽くなった気がした。

その後、私は仕事を辞め2週間海外へ行くことにした。

今でもあの日あの写真展へ行って良かったと思っている。

 

そんなハービー山口さんの本

「空の上はいつも青空season2」

雲の上はいつも青空 Scene2 (玄光社MOOK)

雲の上はいつも青空 Scene2 (玄光社MOOK)

 

この本はロンドンの話を始めとする、

写真を通じての人との繋がりや、写真1枚で何かが繋がるという事や、時間や場所が変わっても変わらない何かという素敵な話が沢山収められている。

この本を読むと、自分がカメラと出会った事や写真を撮ることが好きになれて本当に良かったと思えるし、ハービーさんのように自分なりに

世界が決してなくしてはいけないものを、撮り残しておきたい。

そう思って、また写真が撮りに行きたくなる一冊。

 season2なのは本屋さんにseason2があったからという理由。

 ちなみにseason1はこちら

雲の上はいつも青空 ?ハービー・山口 フォトエッセイ? (玄光社MOOK)

雲の上はいつも青空 ?ハービー・山口 フォトエッセイ? (玄光社MOOK)

 

 

 

 

写真家 森山大道

森山大道さんを知ったのは書店の写真集コーナー。

書店に行ったらまず雑誌コーナーへ行き、そのあとにカメラや写真集コーナーに行くというのが私のコース。

いつも手にとりやすい写真集をパラパラみていたけれど、分厚い写真集に手を伸ばし開いてみたのが森山大道さんの

モノクロームという写真集だった。

モノクローム

モノクローム

 

 この本は書店に行ったときは必ず見るようになった。

何度みても映り方が変わるというか、ずっと何度でも見ていられる写真集だと感じた。

この人の撮る街や人は自分の今目の前にあるリアルな世界ばかりで写真を通して人間観察をしている感覚。

ある日を境に売れてしまったので寂しく思った本。

 

そんな森山大道さんの本

「もうひとつの国へ」

もうひとつの国へ

もうひとつの国へ

 

 この本は昨年の今頃に九州へ一人旅に行った時に、帰りの新幹線で何か本を読もうと書店で購入した1冊。

森山大道さんの本が沢山ある中で、やっぱりエッセイだなと思って購入した。

内容はカメラや写真のことはもちろん

日常や家族、関わる人たちや気持ちなどリアルに赤裸々に書かれている。

これを読んで私の勝手な森山大道さんイメージがガラッと変わった。なんというか、良い意味でものすごく人間くさくて。

すごい人でも悩んで苦しんで、日常を送って写真を撮るという事を続けている。

ふとしたらすれ違ったり、電車で隣に座っているような身近さを感じる一冊。

世界はいつも、決定的瞬間だ。

 ストリートスナップ行きたくなります。

 

昨年の年末に、大阪にあるホテル全体が森山大道さんの写真でラッピングされている「ロックスターホテル」に宿泊し、一晩森山大道ワールドにトリップできた素敵な思い出。

rockstar-hotel.jp

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2冊紹介しましたが、正反対なようでどこか繋がる2冊なんじゃないかと私は思っていて、撮る側・撮られる側の空気間とか何気ない写真1枚で誰かに何かが伝わるんだと信じさせてくれる本だなっと思いました。

 

 

そして私はエッセイなら本が読めるんだと気付かされたのでした。

 

 

 

 

 

雲の上はいつも青空 Scene2 (玄光社MOOK)

雲の上はいつも青空 Scene2 (玄光社MOOK)

 

 

もうひとつの国へ

もうひとつの国へ